こんにちは、福田です。
日本特有のじめっとした暑さが辛くなってきた今日この頃。
三番煎じにはなりますが、便乗に便乗を重ねて私も自分が体験した怖い話をしてみたいと思います。
私が専門学生になって二度目の夏。普段は忙しい友人達も夏季休暇という事で夜に皆で集まり、高校生の時以来の大所帯で遊ぶことなりました。当時は自分の車を持っている人も殆ど居なかったため、10人以上が乗れるほど車を用意することも出来ず、仕方がないので近場で遊ぶことになりました。
行きつけのファミリーレストランでこれからどうするか話そうと、5km程先にあるその店に歩いて向かうことに。歩くだけでも人となりというのは割と出るものです。会話しつつもさっさと店に向う人と、お喋りをしながらゆっくり歩く人で自然と分かれて行くことになりました。
私はさっさと店に向う側で、もう一人の友人(ここからはAと呼称します)と半ばランニングになりかけながら歩いていました。丁度、十字路に差し掛かろうとしたその時です。私とAは揃って足を止めました。道路を横切ろうとする何者かの影が見えたからです。
普通であれば、自分たち以外にも遊びに出ている人が居たのだろうと歩を進めるのですが、その時ばかりは状況が違いました。不思議なことにその影、男性だろうという事は推測出来たのですが、それ以外が何故だか判然としない。服装も、髪型も何もわからないのです。
その日の夜は多少欠けてはいたものの、満月に近い月が出ていて、少し遠くを歩く人でも服装や髪形くらいならば判別が付くはずなのです。しかし、不思議なことにその影は薄気味が悪い位に真っ黒に染まっていました。あれ、おかしいなと私とAは二人して足を止めてしまったのです。
何か奇妙じゃないか?とAと話しながら注視していると、丁度その人影が電灯に差し掛かりました。人影が明りに照らされたとき、私とAは絶句しました。
文字通り、真っ黒だったんです。電灯の明りから人型を切り抜いたように真っ黒い、ただの影がそこには居ました。
それからは猛ダッシュです。後方をのんびり歩く友人達を置き去りにして全力疾走で私とAはファミリーレストランに逃げ込みました。
後日談ですがそれからネットで調べてみた所、影のような人を見たという目撃情報は世界各地で挙がっており、それらはシャドー・ピープルと呼称されているらしいです。目の錯覚とか霊の一種だとか言われていますが、正体は不明だとのこと。
実を言うと、私はその日を皮切りにして、今でも時折シャドー・ピープルを見かけることがあるんです。20歳までに幽霊を見ると、それ以降ずっと見続けることになると聞いたことはありますが、難儀な体験をしてしまったものです・・・。