ゆうべ87歳の父から電話がありました。
「テレビが映らなくなった」というので、帰りに寄ってみました。
最近買ったばかりのテレビなんですが、私もどこにスイッチがあるのか
全然わからず、父と一緒に懐中電灯で照らしながらあちこち探しました。
約5分後、テレビの黒い外枠に、同じ黒い小さなボタンが、突起もなく
埋め込まれているのをようやく発見しました。
見つけるのにこんなに苦労するなんて・・・
私もシルバーになったと思うべきなのでしょうか?
2-3日前にはこんなこともありました。
新しいテレビなのに父は爆音を出して見ていました。
耳の遠い父にはとても聞きづらいんだそうです。
そこで電池式の手元スピーカーを買ってあげたら、これが効果的でした。
しかし、充電単4電池の充電機のプラスマイナスが白地に白文字で、
父には見えず、しかもとても入れにくいものでした。
その日は天井の蛍光灯にも苦労しました。
照明ケースの開け方がどうにもわからないのです。
これじゃ年寄りが新しいものを買いたがらないわけです。
最新の機器はどれも機能が増えたせいとコストダウンのせいで
お年寄りにはますます不便なものになってきています。
不景気の中、唯一購買力のあるシルバー層に対してもう少し配慮した
機器や専用操作ボックスのオプションなどをつくればいいのにな、と
強く感じた次第です。
私たちの製品も教訓にしていきたいと思います。
先日テレビで「ユニバーサルデザイン」の特集を見ました。
改めてWikipediaで調べてみたら、「ユニバーサルデザインの7原則」というのがありました。なかなか考えさせられる内容でした。
1.どんな人でも公平に使えること
2.使う上で自由度が高いこと
3.使い方が簡単で、すぐに分かること
4.必要な情報がすぐに分かること
5.うっかりミスが危険につながらないこと
6.身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)
7.接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること
7原則は究極的な使いやすさの追求ですね。
これに関連したことなんですが、
高速道路の標識なんかも事故につながらないよう、
すごく工夫されてますよね。
私たちの製品ももう14年目、
私たちもユーザーも製品も一緒に年齢を重ねていくので、
年齢にかかわらず使いやすいように
この7原則は大事に考えたいですね。